#10 暗いところで見にくいのはなぜ? ~周辺視野との関係性~

目次

  • はじめに
  • 「桿体細胞」と「錐体細胞」について
  • 暗いところで活動すると
  • まとめ

はじめに

「暗いところだと見にくい」というお悩みはありますでしょうか。単に視力が低いから?

今回は眼の構造からなぜそのようなことが起きるのか、改善していくにはどんなことをしたらよいかというお話をしていきます。

「桿体(かんたい)細胞」と「錐体(すいたい)細胞」について

画像のように、眼の中心である「中心窩」というところは色を感じ取る細胞である「錐体細胞」がたくさんあり、反対に「桿体細胞」はありません。

人間は日中は錐体細胞のたくさんある眼の中心部分(中心窩)をたくさん使い、暗闇では視野を広くするために桿体細胞の多い周辺部をたくさん使います。

これにより「周辺視野」の強化につながります。

※これを「ナイトビジョン」と言います。

つまり、暗いところで良く見えなくなるというのは、この桿体細胞の働きが弱いことが原因となっていると考えられます。

暗いところで活動すると

暗いところで活動をすると、日中あまり使われることのない桿体細胞が活性化し、網膜全体を使うことになるので、網膜が柔軟で強くなり脳の活性にもつながるとされています。

その上「周辺視野」の強化にもつながります。

日中は網膜全体の5%程度しか使われていませんが、ナイトビジョンを活用することで残りの95%を活性化することにつながります。

また、暗い空間で活動することは、バランス能力や身体の感覚を強化することにもつながるため、「バランス能力が低い」と感じている方や「身体の感覚が鈍い」「思い通りに身体を動かせない」という方にも実践していただきたいです。

※ちなみに上記のお悩みは周辺視野との関連も強いです。

具体的な方法としては

  • 夜道の散歩
  • 寝る前に部屋を暗くして過ごす

ということがおすすめです。

特に寝る前に部屋を暗くして過ごすのは導入のハードルも低く、音楽を聴くのと合わせたりすることでリラックス効果も期待できます。

まとめ

私たちは電気を使う生活を送り、夜になると寝る瞬間まで明かりをつけるようになったため、ナイトビジョンを使わなくなってしまいました。

ですが、暗い中で過ごすことは眼にとっても(特に周辺視野の強化に)、脳や身体にとっても有益です。この機会に日々の生活の中で「夜道の散歩」や「寝る30分前には暗くして過ごす」ことを取り入れてみてください。

編集後記

先日久しぶりに2連休だったため、家族で栃木に旅行にいきました。自宅のある埼玉より北のためか、桜がちょうど満開でとてもきれいでした。

宇都宮餃子をたべ、いちご狩りをし、とちおとめスイーツを食べ、佐野ラーメンを食べて、締めはハンバーグと食べてばかりの旅行となりました笑