〇目次
- はじめに
- 体幹とは
- 体幹の機能
- まとめ
〇はじめに
本日は一般的にもよく耳にすることも多いトレーニングの一つである「体幹トレーニング」についてお話をしていきたいと思います。
私も日頃指導をしている中で、お客様から「やっぱり体幹トレーニングは必要ですか?」「体幹を鍛えることが大事ですよね?」というご質問をいただくことは非常に多いです。そのぐらい体幹トレーニングというワードが世の中に浸透している証拠だと思います。
ですがそれと同時に、体幹トレーニングについてきちんと理解している人は非常に少ないとも感じます。おそらくテレビなどのメディアでスポーツ選手が体幹トレーニングを取り入れているということをたくさん目にする機会がある一方で、それをきちんと教えてくれる指導者に出会った人が少ないためかと思います。
今回はそんな体幹トレーニングについて基礎からお話をしていきたいと思います。
また、今回の記事は主にDVRT(https://dvrt.jp/) とPlaz+(https://plaz.jp/)とNASM-PES(https://r-body.com/course/nasm-pes-2/)の内容 を参考にしております。興味のある方はぜひとも参考元で学ばれることをおすすめします。
〇体幹とは
体幹トレーニングの話をしていく前に、改めて”そもそも体幹とは?”ということを確認していきたいと思います。
体幹トレーニングはよく聞くけど、改めて体幹ってどこのことだろう?と問われると答えに困る方は多いのではないでしょうか。
ちなみに辞書を引くと「頭と手足を除いた胴体部分」と表現されることが多いです。
体組成(筋肉量や脂肪量など)を測るinbodyという機械を私もよく使いますが、inbodyでも部位別の筋肉量を見る際に体幹という部位があり、同じ定義で使用されています。
ですが、一方で体幹トレーニングという場合にはあまりそのような定義は使われていないと感じます。
体幹の別な呼び名として「コア」という呼び方もあります。日本では「体幹トレーニング」という場合が多いですが、英語圏の記事や資格では「コアトレーニング」としていることが多いです。
私の持っている資格のNASM-PESでも「コアトレーニング」と表現されています。そして、NASMではコアを「腰部・骨盤・股関節複合体」と定義しています。つまり、ざっくりいうと腰(腹部を含む)から股関節にかけての部分ということになります。
実際、機能の面で見ると腰ー骨盤ー股関節は互いに影響しあうことが多いので、私は体幹トレーニングと表現する際は「腰ー骨盤ー股関節」を総合して鍛えていくと考えております。
〇体幹の機能
一つは「体幹を動かす機能」もう一つは「体幹を安定させる機能」です。
それぞれ
以下のように分類されます。
☆体幹を動かす機能
- 屈曲 ⇒ 背骨を丸める動き
- 伸展 ⇒ 背骨を反らす動き
- 側屈 ⇒ 背骨を横に倒す動き
- 回旋 ⇒ 背骨をひねる動き
☆体幹を安定させる機能
- 反射的安定性 ⇒ 瞬間的に体幹を安定させる能力 (基本的に負荷が少ない場合)
- 剛性 ⇒ 強い外からの力に対して体幹を安定させる能力
- 持続性 ⇒ 体幹の安定性を長く保つ能力
全部で7つの機能があります。
ですが、基本的に体幹トレーニングという場合には「体幹を安定させる機能」を強化していく方法を指します。私は「体幹を動かす機能」を鍛えていくアプローチも取り入れていますが、体幹トレーニングと表現する際は基本的に「体幹を安定させる機能」を強化していく場合に用いています。
〇まとめ
- 体幹の辞書的な意味は「頭と手足を除いた胴体部分」
- 機能面で見たときの体幹(コア)は「腰部ー骨盤ー股関節」を一つのユニットとしてみる。
- 体幹の機能は大きく分けると「体幹を動かす機能」と「体幹を安定させる機能」
- 体幹(コア)トレーニングという場合基本的には「体幹を安定させる機能」を鍛えるアプローチを指す。
次回はコアトレーニングの第二弾として、体幹を安定させる機能のうち、「反射的安定性」のトレーニング方法についてご紹介していきたいと思います。