#4 サイドステップを使う意外な場面

◯目次

  • はじめに
  • サイドステップを使う意外な場面
  • おすすめエクササイズ
  • まとめ

◯はじめに

 前回は正しいサイドステップのスキルということで、「後ろ足のキック」をメインとしたサイドステップを紹介しました。今回はその続きということで、サイドステップを使う意外な場面と、サイドステップの強化に向けたエクササイズの紹介をしていきます。

◯サイドステップを使う意外な場面

 結論から申し上げると、「ベースライン付近での前のボールへの入り」の際です。ベースラインにいて、少し甘くなったボールをより高い位置で叩くために少し前に入って打つことや、ベースラインで打つこともできるけど、低いから少し前に入った方がいいボールというのはよくあるかと思います。そんな時に、前回紹介したサイドステップのスキルが使えると「よりスムーズに」「より素早く」ボールに入ることができるようになります。

 反対に、「前足での引っ張り」をメインとしたサイドステップでは、瞬時に移動ができないばかりか、目線が大きく上下に動いてしまいます。高い位置で打つボールに関しては、ボールも大きく上下に動く中、自分の目線も上下に動くので打点調整が難しくなります。また、低いボールに関しては、重心を下げて打ちたいのに一度大きく重心が高くなったところから下げなければいけなくなるため、こちらも打点などの調整が難しくなってしまいます。

 ちなみに、特に低いボールを打つ際に使うサイドステップでは、後ろ足をメインで使うことに加え、脚幅が広いこともとても重要になります。低いボールを打つためには重心をある程度低くしたいと思いますが、脚幅が狭いとなかなかそれができません。脚幅を広げることで自然と重心が下がり、低いボールに対しても安定した姿勢で打点に入ることができるようになります。

◯おすすめエクササイズ

 ではここからはサイドステップの強化に向けたおすすめエクササイズを紹介したいと思います。

【ラテラルプッシュステップ】

  • 肩幅程度に脚を開き、パワーポジションを作る。(お尻から頭にかけて真っすぐの姿勢)
  • お尻を少し引き、股関節よりも肩が前に来る状態にする。
  • 進行方向に対して、後ろの足で斜めに床を強く蹴って真横に進む。
  • 前脚はあまり使わず、後ろ足のキックで進む。
  • 後ろ足は膝がしっかり伸びきることと、伸びきった後に素早く引き戻すことを意識する。

◯まとめ

 二回に分けてサイドステップを深堀しましたがいかがでしたでしょうか。目から鱗とまではいかずとも、改めて整理するととても奥の深い動作なのではないでしょうか。ちなみに、見た目的には横に蹴っているということで、脚を横に開く(外転といいます)動作を鍛えることで強化されそうですが、実はサイドステップにはほとんど効果はありません。エクササイズの説明でも書きましたが「床を蹴る」ことが大事なので、もし筋力トレーニングを取り入れるなら真っすぐ床を蹴る種目がおすすめです。(スクワットなど)

 今後もフットワーク強化に向けた記事を書いていく予定ですので楽しみにしていてください。