〇目次
・はじめに
・軸が倒れるとは?
・体幹を鍛えれば解決するのか
・まとめ
〇はじめに
体幹トレーニングをしているというジュニアに、なぜやっているのか聞くと、ほとんどの答えが「軸が倒れないようにするため」という答えが返ってきます。また、大人の方からは「軸が倒れないようにするには体幹を鍛える必要がありますよね?」と質問されることも多いです。
それに対する私の考えをお伝えしていきます。
〇軸が倒れるとは?
そもそも論ですが、「軸が倒れる」とはなんでしょうか?テニスではよくあることですが、同じ言葉でも人によって理解が全然違うということが多々あります。
別なものでは「身体を使う」とか「ひねる」とかです。これらはスクールでのレッスンで日常的に使われている言葉ですが、その意味をどう理解しているか聞いてみると、人によって答えがバラバラであることが多いです。
軸が倒れるというのを、お尻から頭まで結んだ線(以後「上半身」)が床に対して垂直でないという理解をしている人にときどきお会いします。
そういう人にお話を聞くと、コーチから常に上半身を床に対してまっすぐ立てるように指導を受けたという方がとても多いです。
結論から言うとこれはあまり良くありません。テニスは動的なスポーツで、常に動き回る必要があります。早く動かなければいけない時に上半身が起きすぎていると動きが遅くなります。
また、打つところだけ考えても、上半身が床に垂直だと下半身のタメが使いづらいという側面もあります。
トッププロの動きを見ても、上半身は打つ前に少し前傾していることがほとんどです。
そのため、その状態は「軸が倒れている」という認識はされない方が良いかと思います。少なくとも悪いことではありません。
今回は上記のような条件ではなく、バランスが崩れている状態(=お尻から頭までを結んだ線がまっすぐでない)を軸が倒れていると定義して話をしていきます。
〇体幹を鍛えれば解決するのか
では、バランスが崩れた状態にならないようにするには体幹を鍛えれば良いのかというと、おそらくそれだけでは十分ではありません。
両足で立って行う運動である以上、「脚の筋力」、「バランス力」も必要となってきます。
そのため、私はこのようなお悩みのある方がいらっしゃった際は「体幹の安定性」「バランス力」「下半身の筋力」の3つをみていきます。その中で、全部弱い方もいれば、どれか一つだけ弱いという方もいらっしゃいます。
弱点となっているところからアプローチをしていくのが得策です。
体幹の安定性はあるけど、「脚の筋力」と「バランス力」がなくて軸が倒れているとしたら、その人が体幹を鍛えても改善は望めません。
〇まとめ
そもそも軸が倒れるとはどのような状態のことなのかを明確にすること。そして、打つときにバランスが崩れることを指しているのであれば、少なくとも「脚の筋力」「バランス力」「体幹の安定性」の3つ全部鍛えていくことが大切です。
テニスは様々な身体機能を必要とするスポーツです。このトレーニングをしていれば大丈夫!というものはありませんので、
なるべく総合的に鍛えていきたいですね。
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